『ミリマス』の設定資料はエクセル1ページしかなかった!? 『ミリアニ』実現までの道のり
――『アイドルマスター ミリオンライブ! シアターデイズ』(以下、『ミリシタ」)のプロデューサーを長年務めてきた狭間さんとしては、プロデューサーさん(※1)たちに待ち望まれてきた『ミリアニ』を劇場で先行上映することに並々ならぬ思いがあるのではないでしょうか?
※1 プロデューサーさん:「アイマス」シリーズのファンのこと
狭間:「アニマス(アニメ「アイドルマスター」の略)」全体の統括という立場でもある以上、『アイドルマスター ミリオンライブ!』(以下、『ミリマス』)に限ったお話をするのは恐縮ですが、それでもやはり「『ミリマス』で絶対にアニメをやりたい!」という思いをもち続けてきた身として、非常に感慨深いものがあることはたしかです。
『ミリアニ』は、2023年8月18日より、47都道府県、全75館で先行上映を実施します。そこにはアニメ化を待ってくださっていた、すべてのプロデューサーさんへの感謝の気持ちを込めていますし、私自身、可能な限り全国の映画館を回って、皆さまが劇場で「ミリアニ」を見ている姿を見届けたいと密かに考えています。
『ミリマス』の歴史を振り返れば、プロデューサーの皆さんは毎年のようにアニメ化の発表を期待してくださっていたのに、私たちは長いことアニメの進捗ニュースをお届けすることができずにいました。
私たちとしても『ミリマス』のアニメを製作したいと思っていたのですがなかなか実現に至らず、それでもアニメ化実現の際に役立つと信じて、先んじてアイドルたちの(人物像)設定をより深掘りする会議を開催していたこともありました。
……というのも、もともと『ミリマス』の個々のアイドルの設定資料は、実はエクセル1ページに収まる程度しか存在しなかったんです(苦笑)。
――『ミリマス』のアイドルたちが、もとをたどればエクセル1ページに沿って描き出されていたとは、驚きです!
狭間:『ミリシタ』を開発する際に、各アイドルの出身地などの設定が追加されましたが、アニメ化の際には、より詳細な設定資料が間違いなく必要になるだろうということで、アイドルひとりごとに数時間にわたる打ち合わせを行いました。
その際にはバンダイナムコスタジオの東義人さん(『ミリシタ』コンテンツディレクター、シナリオ統括)にご協力いただきましたし、脚本家の加藤陽一さん(『ミリアニ』シリーズ構成・脚本)にご参加いただくこともありました。
「この子ってこういう子かな」「この子はこういう私物をもっていそうだよね」など、みんなで話し合いまして……。それぞれのアイドルにまつわるエピソードを思い出しながら人物像を深掘りしていき、それを設定として書き足して理解を深めていきました。
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