バンダイナムコエンターテインメントが展開する「THE IDOLM@STER」(以下,アイマス)シリーズの新戦略「PROJECT 3.0 VISION」(以下,3.0 VISION)をご存じだろうか。
3.0 VISIONは,2022年末に行われた「PROJECT IM@S カンファレンス」にて発表されたもので,アイマスシリーズの“アイドルプロデュース体験”と“複合現実”を融合させた新たな挑戦が行われるという。
今回4Gamerは,2023年2月11日,12日に行われたシリーズ全5ブランドの合同ライブ「THE IDOLM@STER M@STERS OF IDOL WORLD!!!!! 2023」の会場にて,3.0VISIONのキーマンであるバンダイナムコエンターテインメントの波多野公士氏に短い時間ながら話を聞く機会を得た。
3.0 VISIONを発表した意図やゲーム事業,ライバー事業など今後の取り組みについてインタビューした。
4Gamer:
本日はよろしくお願いします。2022年12月にシリーズの新たな取り組みを示す「PROJECT 3.0 VISION」が発表されました。2009年に「2nd VISION」が発表されてから10年以上経ったこのタイミングで,3.0 VISIONを提示した意図をお聞かせください。
波多野公士氏(以下,波多野氏):
理由は2つあります。1つ目は“時代に対応するため”です。世の中がさまざまな価値観で多様化していく中で,人々の行動も「好きだからこそ応援する」といったように自分たちの趣味趣向がダイレクトに反映されるようになっています。そういった時代に対応するために私達も考え方や価値観をアップデートしていかなければならないと思っています。
2つ目は“技術が追い付いてきた”という点です。私達は昨今「MRプロジェクト」(“MR”-MORE RE@LITY-プロジェクト)というアイドルの実在性を高める展開を行っています。例えば,今回の公演の前に実施した「みんな元気!!!!!WEEK」というオンラインイベントでは,シャイニーカラーズのアイドル,大崎甜花がゲーム実況を行う生配信を実施したり,アイドル自身に歌ってもらう企画を実施したりしました。
以前はこういった企画は技術的な障壁があって実現できなかったのですが,技術が追いついてきたことにより,さまざまなアプローチが可能になったんです。この2点を踏まえて,3.0 VISONを発表しました。
https://www.4gamer.net/games/492/G049203/20230215106/