●ジュピターを演じる寺島拓篤、松岡禎丞、神原大地、男性声優3人にもインタビュー!
2010年9月18日、千葉県幕張メッセで開催中の東京ゲームショウにて、Xbox 360用ソフト『アイドルマスター2』に関する衝撃の発表が行われた。その詳細な内容についてはイベントリポートの記事に譲るが、もっとも衝撃だったものと言えば、ライバルとして登場する男性アイドルグループ“ジュピター”の登場だろう。ジュピターとは、プレイヤーが765プロダクションのプロデューサーとなって率いるアイドルユニットのライバルとして登場する男性3人組のアイドル。『アイドルマスター』(以下、『アイマス』)シリーズでは、多くの男性キャラクターは基本シルエットでの登場という暗黙の了解があった。そんな中、ジュピターにはボイスはもちろん、『アイマス2』の進化したトゥーンシェード技術“センシティブトゥーン”によるハイエンドな描画表現や、アニメーション演出によって男性アイドルユニットが歌い踊るステージシーンまで用意してある。プロデュース対象ではないライバルという存在とはいえ、これは異例中の異例になるわけだ。この衝撃の発表について、『アイマス』シリーズのディレクターを務める石原氏と、ジュピターの声優である男性3人にお話を聞く機会を得た。
重要そうな部分ピックアップ
ただ、本作では、竜宮小町メンバーをプロデュースすることはできません。765プロメンバーとしてある条件を満たすと、5人ユニット曲のメンバーとして、彼女たちの姿を見ることはできますが、プロデューサーとその担当アイドルという見せかたは本作ではしていません。2周目からプロデュースできるといったシステムの解放もありません。このことに関しては、伝聞形式で伝わるのがイヤだったので、東京ゲームショウという多くのゲームユーザーの耳目を集める場所、そしてファミ通さんにお願いして、なるべく公式の意見が多くのユーザーの目に触れる場所で言いたいと考え、このタイミングでのお話となりました。とにかく、こっそり言うのはイヤだったんです。さらっとこの情報を言うと、逆にこの情報を後ろめたい雰囲気に取られちゃうかなと思って。伊織、あずさ、亜美、律子を好きな人たちが、イヤな気持ちにならないようにも、僕は同時に、伊織たちの新しい活躍も期待してほしいということを、多くの人に伝わるようにしたかったんです。
――PVを観れば、竜宮小町のメンバーや律子ファンの方も喜んでもらえるというわけですね。
石原 そうだと思います。竜宮小町をうれしそうに紹介する律子、センターでついに本領発揮の伊織、皆の為にアイドルをやると決めて、輝くような笑顔を見せるあずささん。そして、真美に遠慮することなく踊り出す亜美。彼女たちは彼女たちで、必死に自分の選んだ道を実現しようとしていることが、彼女たちのことが好きな人ほど、PVを見た瞬間に理解してくれると思っています。ただ何をどう言っても、男女の仲に関して、男性は所有欲を、女性は関係性を重視すると言いますが、考えかたによっては竜宮小町を所有できなくなったと受け止められることもあり、そういったユーザーさんに対しては、期待を裏切った形になることは重々承知しています。また、「プロデューサーと担当アイドルという関係性の付き合いかたをしたかったんだ」というユーザーさんをガッカリさせることは自覚しています。だけど、プロデューサーとアイドルたちとのさまざまな関係性を描くのが、ユニットシステムを採用したゲーム『アイマス2』での、ひとつの視点なので、いろいろ言いたいことはあると思いますが、彼女たちの新しい関係性を楽しみにして、そして、楽しんでいただきたいと思います。
――では、765プロとは関係のないジュピターはどういう意図で登場させたのでしょう?
石原 先ほどもお話しましたが、今回『アイマス2』にはオンライン対戦がありません。
今回、『アイマス2』は、『SP』でいうところのストーリーモードが基準となっていますが、“燃え”の復活のためにも、『SP』のように、エンディングで絶対に大団円を見られるという1本道のシステムにはしていません。エンディングは分岐しますので、本気で勝ちに行かないと大団円を見ることができないんです。ですが、“こいつらは空気を読んでこないんじゃないか?”と思ってもらえるようなライバルを作らないと、結局、エンディングが分岐することになっていても緊張感は失われます。だから、どうしてもある程度は悪役に徹してもらうアイドルが必要だったんです。また、別の側面として考えたのは、ライバルアイドルはある意味、オンライン上の別ユーザーのように、プロデューサーのライバルでなければならないということです。であれば、男という性別のアイドルにすれば……と考えたのも、ジュピターが誕生する際の考えのひとつです。オフライン上の環境だけでいかに芸能界という広い世界を見せることができるのか……。この考えかたは、いろいろなことに影響していると思います。
あ、しかし先に言っておくと、アイドルと彼等との妙なエンディングはありません。寝取られを演出したいのではなく、あくまでもプレイヤーが憎めるライバルとしての立ち位置なので、そこは誤解されないように先に断言しておきます。とにかく早めに、765プロと961プロとの関係性をわかってもらえるように、ラジオ大阪で9月19日に放送される『アイマスステーション!!!』(ニコニコアイマスch“たるき亭”では9月22日から再放送)から、3週連続でジュピター出演のドラマも放送していきます。彼らがどういった感じのキャラクターなのか? ということがわかるようにしていますので、よろしければ聞いてみてください
http://www.famitsu.com/news/201009/18033749.html